「ウチの娘は、彼氏が出来ない！！」
そもそも何故この本かと言うと、この作品はテレビドラマの原作本で、ドラマを毎週楽しみに観ていたのですが、「いよいよ今日は最終回だ」と言う日のあと20分で終わるという時に、何と不覚にも眠ってしまったのです。
「結末やいかに！？」どうしてもラストが知りたくて、この原作のラストを、いや、どうせならと最初から読むことにしたらドラマ以上に引き込まれてしまったのです。

さて前置はこのくらいにして、この本の紹介をさせていただきます。母親と娘のラブストーリーが中心となってますが、二人を取り巻く人々の優しさや、ドラマではわからなかった登場人物の心の動きや思いがテンポよく描かれ、事件が起きたり、傷ついたり、迷ったりしながらも全員が成長していくと言う話です。特筆すべきは、娘の空の同級生、光くんです。空のことが好きで好きで仕方ないのに「振られるのが怖い」という理由で告白出来ずにいる純情青年。でもその立ち位置を最後まで見事貫きました。

作者は「あすなろ白書」「ロングバケーション」「愛してると言ってくれ」などのヒット作を手がけ「ラブストーリーの神様」とよばれた北川悦吏子さん。
久々に爽やかなラブストーリーに出会えました。

紹介文 山下

著者：北川悦吏子
出版社：文藝春秋