文芸・小説

52ヘルツのクジラたち

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2021年本屋大賞第一位受賞。他のクジラには聞こえない高音の周波数52ヘルツで鳴くクジラ。それ故その存在を誰にも知ってもらえず世界一孤独だといわれている。この本を読んで私はある映画を思い出した。「スタートレック4・故郷への長い道」だ。舞台は23世紀の宇宙。地球への帰路に向かう宇宙艦隊が謎の探査船に遭遇する。その探査船から今まで聞いたことのない音が発せられ、そのエネルギーは地球を滅ぼしてしまうほどのものだった。その音とは21世紀に絶滅したザトウクジラの鳴き声だった。地球を救うには20世紀の地球にタイムワープしザトウクジラを連れ帰らねばならない……。二つの作品に関連性は全くないけれど、両作品のテーマである破壊と救済の鍵をにぎるのがクジラだというのが非常に興味深かった。なぜならクジラは約5,500万年前、陸ではなく海で生活することを選んだ哺乳類だからである。

紹介文 山下

著者:町田そのこ
出版社:中央公論新社

在庫状態 : 在庫有り

販売価格  ¥1,760(税込)

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