「世界中で１００万人の心をつかんだ本」
そんな帯のキャッチコピーとイラストに惹かれふと手に取ったこの本。
2,200円のハードカバー本なんて、いつもなら絶対に躊躇する私が即購入（笑）とにかくイラストがいい！
インクとペンでさらさらっと描かれた絵に、時折添えられる静かで少し寂しげな色彩。それはとてつもなく深く美しい・・・
ひとりぼっちのぼくが、モグラ、キツネ、馬と出会い冒険の途中で交わされる何気ない会話で進んでいく物語。
彼らの抱える不安、孤独、弱さなどはきっと誰もがひとつは自分の心の中と重なり、そのどこまでも優しさに溢れた言葉たちは胸の奥にずんと響き沁みていく。
我が家の８歳の娘もケーキが大好きな食いしんぼうのモグラと自分を重ねクスクス笑いながら読んでいた。
年齢を問わずすべての人に寄り添うメッセージ。
毎日スマホ漬けの私たち。たまには紙の本の手ざわりをゆっくり感じ、ページをめくる喜びを味わってみてはいかがでしょうか。

紹介文 栗飯原

著者 ： チャーリー・マッケジー
出版社 ：飛鳥新社