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星の王子さま

「ぼくにひつじの絵を描いて」サハラ砂漠に不時着した孤独な飛行士と“ほんとうのこと”しか知りたがらない純粋な小さな男の子とのふれあいを描いた永遠の名作「星の王子さま」。大きなテーマである「本当に大切なことは目に見えない」という言葉は読むたびに深い意味をもたらしてくれる。まるで乾いた心に少しずつ水がしみこむように・・・。

ロングセラーであると同時にベストセラーでもある本作品。その証拠に著作権保護期間が満了になったとたん、新訳の挑戦に名だたる人達が名乗りを上げた。それほど多くの人に愛されている本作品であるが、ここで決して忘れてはならないことがある。それは内藤濯(あろう)氏の存在である。
1953年、日本で初めて刊行された本作品の翻訳を手掛けたのが内藤氏である。内藤氏は直訳すれば「小さな大公」とか「小さな王子さま」となるタイトルをそれでは内容にふさわしくないと、「星の王子さま」にしたのである。原作は数十か国で訳されているが、原題を改めたのは日本での出版だけである。名訳の上に超がつく見事なタイトルである。

もしもこの作品のタイトルが「星の王子さま」でなかったら、これほどまでに60年以上も、多くの人に愛されたであろうか。

紹介文 山下

 

著者 : サン=テグジュペリ 河野万里子訳
出版社 : 新潮社

在庫状態 : 在庫有り

販売価格  ¥528(税込)

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